被疑者

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2007年5月5日 (土) 06:29時点におけるキリカ (トーク | 投稿記録)による版

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被疑者(ひぎしゃ)とは、捜査機関によって犯罪を犯したとの嫌疑を受けて捜査の対象となっているが、まだ公訴を提起されていない者のことをいう、司法手続及び法令用語である。

被疑者と容疑者(ようぎしゃ)はほぼ同義であるが、司法手続及び法令用語としては「被疑者」が用いられるのが原則である。例外として、法令用語として「容疑者」が使用される場合がまれにある(出入国管理及び難民認定法での退去強制手続の対象となる外国人のことを「容疑者」という等)。

概要

ある者が、捜査機関によってある犯罪を犯したと疑われ捜査の対象となったが、起訴されていない者を被疑者という。起訴された後は被告人と呼ばれる。

なお、一般的には被疑者は「逮捕された者」という観念があるが、被疑者は逮捕・勾留による身体的拘束を受けているか否かを問わない。犯罪の嫌疑を受けて捜査の対象となっているのであれば、逮捕される前の者や逮捕されなかった者(逮捕の要件を満たさない場合・逮捕の要件は満たすが逮捕をせず在宅で取り調べるとの判断を捜査機関がした場合)も被疑者である。

無罪推定の原則(推定無罪)

被疑者は捜査機関から犯罪を犯したとの嫌疑を受けているものの、被疑者には法的には無罪であるという推定が働いている。これを、無罪推定の原則もしくは推定無罪という。

しかし、現実の社会においては、被疑者とされた者は有罪であるとの誤った観念がまかりとおっており、これに基づく問題は絶えない。特に誤認逮捕がなされた場合には、被疑者とされた者は一貫して法的に無罪であったにも関わらず、マスコミによる名誉毀損報道や社会の誤った認識のために職を失う例、転居を余儀なくされる例、また一家が離散するなどの例が多発している。

マスコミによる被疑者の扱いについては、詳しくは推定無罪を参照のこと。

被疑者の義務

在宅での取調べの場合

  • 特にないが、正当な理由がなく捜査機関の取調べに応じないと逮捕の必要性が満たされて、逮捕に至る場合がある。

逮捕・勾留を受けている場合

  • 取調受忍義務が実務の上ではあるとされているが、学説はこれに反対している。


被疑者の権利

被疑者は被疑者特有の権利を有する他、合理的に制限された範囲で基本的人権を有する。

  • 弁護人選任権
    • 弁護人を選任する権利である。私選弁護人が原則であるが、今後国選弁護人を選任することを求めることが出来るようになる。
    • 国選弁護人選任請求権
  • 接見交通権
  • その他の権利
    • 被疑者も基本的人権を有し、その人権は合理的な理由なく妨げられてはならない。もっとも、被疑者であるために一般国民よりも広い、合理的な制限が課せられうる。


「容疑者」の語について

一般的には容疑者(ようぎしゃ)という用語は日本のマスメディアマスコミ)により「被疑者」の意で使用されている。マスメディアでは逮捕又は指名手配や嫌疑されると「容疑者」と呼び、公訴が提起(起訴)されると「被告」と呼ぶようになる。ちなみにこれも、法律用語としは「被告人」が正しい(「被告」は民事事件)。これには理由があり、多くの人に情報を伝える際、「被疑者」という言葉は「被害者」という正反対の意味の言葉と見間違えやすく、発音も似通っているため、被疑者ではなく容疑者という言葉を用いている。

1989年12月より、ほとんどのテレビ、新聞社などのマスメディアは「容疑者」という呼称をつけるようになった。それ以前は呼び捨てであったが、被疑者は無罪を推定されている立場であり、呼び捨てでは犯人扱いしているのに等しいことが呼び捨て廃止の理由であったためである。容疑者という文言からは「疑いを容れた者」、つまり被疑事実を認めた者というニュアンスを感じさせるが、被疑者が全面否認黙秘しているケースでも容疑者呼称が用いられていることから、現状では特にそのような限定的な意味はない。 別の視点では、若い記者、アナウンサーが大物政治家や企業経営者などを呼び捨てにする事への抵抗感、配慮があったためと言う意見もある。

最近では、特にNHKで多いが、要職・役職に就いているまたは過去に就いていた人物が被疑者の場合、最初に容疑者と呼んだ後は役職名で呼んでいる。(例:「会社社長の○○容疑者を逮捕しました。○○社長は容疑を・・・」)

なお、学校で使われる公民科教科書では、「~である人物を容疑者(または被疑者)と呼ぶ」などと、容疑者の文字は太字、被疑者の文字は細字のカッコ書きになっている。容疑者という響きの方が世間一般では浸透しているためだと思われる。

刑事ドラマや小説などで警察官同士が被疑者を「容疑者」と呼ぶ描写が散見されるが、以上の状況から警察内部ではほぼ使用される事は無い言葉である事からこれは作者・脚本家の誤りと見てよい。

関連項目

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