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'''保育士'''(ほいくし)は、一般に[[保育所]]など[[児童福祉施設]]において[[子供]]の[[保育]]を行う者。[[日本]]の[[国家資格]]の一つである。
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<nowiki>'''保育士'''(ほいくし)は、一般に[[保育所]]など[[児童福祉施設]]において[[子供]]の[[保育]]を行う者。[[日本]]の[[国家資格]]の一つである。
  
 
学歴によっては保育士と[[幼稚園教員|幼稚園教諭免許状]]([[教員|一種・二種免許状]])の、双方の[[国家資格]]・[[教育職員免許状]]を取得することも可能である。保育士の単一資格者は後にオプションとして、幼稚園教諭免許状(一種・二種免許状)の教育職員免許状取得を目指す者も多い。またその逆で、幼稚園教諭免許状(一種・二種免許状)の単一資格者も後にオプションとして、保育士の国家資格取得を目指す者も多い。
 
学歴によっては保育士と[[幼稚園教員|幼稚園教諭免許状]]([[教員|一種・二種免許状]])の、双方の[[国家資格]]・[[教育職員免許状]]を取得することも可能である。保育士の単一資格者は後にオプションとして、幼稚園教諭免許状(一種・二種免許状)の教育職員免許状取得を目指す者も多い。またその逆で、幼稚園教諭免許状(一種・二種免許状)の単一資格者も後にオプションとして、保育士の国家資格取得を目指す者も多い。

2018年2月22日 (木) 19:46時点における版

'''保育士'''(ほいくし)は、一般に[[保育所]]など[[児童福祉施設]]において[[子供]]の[[保育]]を行う者。[[日本]]の[[国家資格]]の一つである。 学歴によっては保育士と[[幼稚園教員|幼稚園教諭免許状]]([[教員|一種・二種免許状]])の、双方の[[国家資格]]・[[教育職員免許状]]を取得することも可能である。保育士の単一資格者は後にオプションとして、幼稚園教諭免許状(一種・二種免許状)の教育職員免許状取得を目指す者も多い。またその逆で、幼稚園教諭免許状(一種・二種免許状)の単一資格者も後にオプションとして、保育士の国家資格取得を目指す者も多い。 == 法律による定義 == '''保育士とは、第18条の18第1項の登録を受け、保育士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもって、児童の保育及び児童の保護者に対する保育に関する指導を行うことを業とする者をいう([[児童福祉法]]第18条の4)。'''[[資格#名称独占資格|名称独占資格]]の一つである。 == 保育士の就労 == 保育所に入所することを希望しながらも、種々の理由により入所できない[[待機児童]]が約2.5万人いる。そのため政府・地方自治体は[[待機児童#待機児童の解消の施策|待機児童の解消の施策]]により保育所等の増設を進めているが、大都市を中心に保育所や認可外保育施設の新設が進んだ地域では、保育士の人材不足という新たな課題に直面している。 都市部の保育園では従来の公的な人材サービスの他に民間の求人広告媒体や人材サービスを利用するケースが一般化してきているが、従来の総合的な求人広告媒体や総合人材サービスでは専門性の高い保育業界の人材動向に追いつけず、人材不足の問題は深刻化の一途を辿っている。 ただし、保育士の人材不足の原因は必ずしも保育園の増加だけが原因とは言えない。保育士本人の低待遇や志向の多様化による早期離脱者の増加、又は自己中心的な保護者の要求(いわゆる[[モンスターペアレント]])についていけないが故の離脱者の増加、新規学卒者の求人票離れによる保育施設への就業率の低下、[[学童保育]]の増加、歯科医院や[[美容室]]といった他業界の託児所整備による人材流出など様々な要因が重なって保育士の人材不足が加速していると言える。 保育士の主な就労先は保育士の資格を必要とする[[保育所|認可保育所]]、[[認可外保育施設]]([[認可外保育施設#いわゆる無認可保育所|いわゆる無認可保育所]]、[[認可外保育施設#事業所内保育施設|事業所内保育施設]]、[[院内保育|病院内保育施設]]、へき地保育所、季節保育所)の他に、[[乳児院]]や[[児童養護施設]]、[[児童館]]、[[学童保育]]をはじめとした[[児童福祉施設]]、[[知的障害者]]に関わる施設への就職もある。保育士を目指す多くの人は、公立や認可保育所の正規職員を目指しているが、非正規雇用となる場合も少なくない。 近年は産休交代要員等の保育士の派遣を行う[[日本の労働者派遣|労働者派遣]]会社や、指定管理者として施設を受託運営する会社、保育士を専門に扱う求人広告会社、民設民営で認可保育所を運営する会社が現れている。 前者の就労形態は登録型派遣労働である事が殆どであり、後2者は施設長及び担任を除き、パートタイム労働等の[[非正規雇用]]である場合が多い。保育専門の求人広告においては正規職員、パートタイム労働、派遣社員の求人や新卒用や中途採用など幅広く展開している。尚、保育の業務は[[労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律|派遣法]]上の26業務に含まれていない為、産休等の代替要員派遣を除き、派遣期間は最長で1年となる。 また、保育士は、県知事の許可をうけないと働くことができない。(児童福祉法第18条の4。現地の県・府・道・都の知事に登録を受け、専門的知識にもとづき、児童を育成する) == 男女雇用機会均等と保育士 == [[1999年]]([[平成]]11年)以前の正確な資格名は「'''保母'''」であった。それまで、この職業に従事する者は、ほぼ例外なく[[女性]]であったが、[[1985年]]([[昭和]]60年)の[[雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律|均等法]]や[[1999年]]([[平成]]11年)の[[男女共同参画社会基本法]]の制定を契機として、[[1990年代]]から徐々に[[男性]]保母の就労数も増えていった。 '''保母'''に対しては保母さんという敬称や呼びかけを用いるのが通例であったが、男性に対して保母さんと呼ぶには抵抗のある向きも少なくない為、'''保父'''(ほふ)という言葉がつくられ、保父さんという呼び名が用いられた(似たような名称の過程をたどったものに、[[看護師|看護婦]]と[[看護師|看護士]]の例などがある)。しかし、あくまでも正式な名称は「保母」であるため公式文書の職業欄には正式名称である「保母」と記入しなければならず、男性の保育業務従事者には不満であった。[[総務省]]行政監察局(当時)の行政相談に意見が寄せられ、これを契機に名称の見直しがなされ、[[1999年]]([[平成]]11年)[[4月1日]]、[[雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律|男女雇用機会均等法]]の大幅な改正に伴い、児童福祉法施行令が改正され[[ジェンダー]]に依存しない'''保育士'''に改称された。 男性保育士の増加については、[[テレビドラマ]]や[[ドキュメンタリー]]でよく取り上げられている。男性保育士の有用性も指摘されており、男性の増加に期待する向きも少なくない。しかし、長年女性の職域であったため、待遇の不満や、就労に必要な設備(男子更衣室・男子トイレ等)が欠落している等で男性保育士の就労が阻まれているのが現実である。 == 保育士のわいせつ事件簿 == * 富山県発(2012年6月) - 勤務先の私立幼稚園で女児にさわるなどわいせつな行為をしたとして、県警は同県[[滑川市]]の元保育士の男(27))を強制わいせつ容疑で再逮捕。「幼児に興味があった」と供述。 * 鳥取県発(2012年7月) - [[露出保育士・新妻敬久]]。[[鳥取市]]内のリサイクルショップ店内で下半身を露出するなどしたとして、県警は公然わいせつなどの疑いで同市の保育士の男(38)を逮捕。男は女性客(23)の背中に自分の陰部を押し当てるなどした。 * 宮城県発(2012年9月) - 勤務していた保育園で就寝中の男児の股間を触ったなどとして県警は、強制わいせつと児童買春・ポルノ禁止法違反容疑で[[愛知県]][[豊橋市]]の元保育士の男(29)を再逮捕。「タイプの子だった」と供述。 * 北海道発(2013年) - [[川辺義人]] == 保育士資格を取得する方法 == [[児童福祉法施行規則]]に基づき、厚生労働大臣の指定する保育士を養成する学校その他の施設で所定の課程・科目を履修し卒業するか、保育士試験に合格するかのどちらかで、前者は[[指定保育士養成施設]]といい、指定された科目を全て勉強し、保育園と児童福祉施設での校外実習に行って、卒業すると保育士の資格を取得することができる。後者は受験資格は短大卒業程度が必要だが[[1991年]]([[平成]]3年)[[3月31日]]以前に[[高等学校]]を卒業した人でも受験資格がある、これは[[1991年]]([[平成]]3年)[[4月1日]]以降から受験資格が[[短期大学|短大]][[卒業]]程度に引き上げられたことによる経過措置で、 高等学校の保育科を卒業した場合[[1996年]]([[平成]]8年)[[3月31日]]以前の卒業で受験資格がある。 == 保育士国家試験 == === 筆記試験科目 === 保育士試験は科目別の合格制をとっており、各科目とも6割以上得点すれば合格となる。また、一度合格した科目は翌々年までの3年間有効。例えば4科目が合格点に達していた場合、その4科目について合格証が交付され、次の保育士試験では残りの科目のみを受験すればいい。([[2013年]](平成25年)保育士試験から試験科目が一部変更。) * [[社会福祉]] * [[児童]][[家庭]][[福祉]] * [[保育]]の[[心理学]] * [[子ども]]の[[保健]] * 子どもの[[食]]と[[栄養]] * [[保育]][[原理]] * [[教育]]原理 * [[社会]]的養護 * [[保育]][[実習]][[理論]] ==== 実技試験 ==== 筆記試験全科目合格者のみ実技試験の受験が可能 * (1)音楽表現に関する技術、(2)造形表現に関する技術、(3)言語表現に関する技術の3分野から2分野を選択し、両分野とも6割以上の得点で合格。 ==幼稚園教諭及び保育士資格の統合検討問題== 政府が、幼保一体化を推進するため、2013年度をめどに幼稚園教諭と保育士資格の統合を検討している。幼稚園と保育所の機能を兼ね備え、親の就労状況に関係なく子どもを預けられる「こども園」制度の創設に併せて実施する考え。現状では新資格を創設する案などが浮上している。政府は教職員免許法や児童福祉法を改正する方針である。 現在、幼稚園は[[学習指導要領]]により幼児教育を行う教育施設(幼稚園は[[小学校]]、[[中学校]]、[[高等学校]]、[[中等教育学校]]、[[特別支援学校]]、[[大学]]、[[高等専門学校]]と同様[[学校教育法]]第1条に定められた[[学校]](いわゆる「[[一条校]]」)である)、保育所は[[児童福祉法]]に定められた[[共働き]]世帯等の子を受け入れる[[児童福祉施設]]と位置付けられ、教職員の資格も別々になっている。ただ、保育所でも3~6歳児に対して幼児教育を行っており、教育面で両施設の区別はなくなりつつある。 具体的な資格統合に際しては、両方の資質を兼ね備えた「こども士」といった新資格を創設する案がある。また、幼稚園教諭と保育士の資格を残したまま、取得カリキュラムを共通化する考え方もある。現行制度では、幼稚園教諭には一種・二種などの種別があり、二種の場合は短大などで、幼稚園二種免許の取得に必要な39単位を含めて、合計62単位以上を修得して、短大を卒業することが必要。一種の場合は大学で、幼稚園一種免許の取得に必要な67単位を含めて、合計124単位以上を修得して、大学を卒業することが必要。一方、保育士は、大学・短大共通で、71単位以上修得することが条件となる。一部の大学・短大では両方の資格をまとめて取得できるカリキュラムを編成しているが、学生の負担感は大きかった。このためカリキュラムの共通化により資格を取りやすくする方向性が示されている。  == 各メディアの取り上げ == * [[テレビドラマ ]] ** [[よい子の味方 〜新米保育士物語〜]]([[日本テレビ放送網|日本テレビ]]、[[2003年]]) ** [[天花 (テレビドラマ)|天花]]([[NHK総合テレビジョン|NHK総合]]、[[2004年]]) ** [[エンジン (テレビドラマ)]] ** [[まんまるちゃんwithほっこりるーむ]]) * [[漫画]] ** [[めぞん一刻]]([[1980年]]([[昭和]]55年)、[[ビッグコミックスピリッツ]] - [[小学館]]) ** [[ひまわり幼稚園物語あいこでしょ!]]([[月刊電撃コミックガオ!]] - [[メディアワークス]]) ** [[いぬまるだしっ]]([[週刊少年ジャンプ]] - [[集英社]]) ** [[はなまる幼稚園]] == 関連項目 == * [[児童福祉]] * [[厚生労働省]] * [[指定保育士養成施設]] * [[幼稚園]] - [[幼稚園教員]](文部科学省所管) == 外部リンク == * [http://www.hoyokyo.or.jp/ (社)全国保育士養成協議会 公式サイト] {{厚生労働省所管の資格・試験}} {{デフォルトソート:ほいくし}} [[Category:日本の国家資格]] [[Category:児童福祉]] [[Category:名称独占資格]] [[Category:職業]] [[Category:福祉従事者]]